地図データ:© Google、© CNES / Airbus、© Maxar Technologies 他
三陸の海と山に抱かれた、自然とともに生きるまち——吉浜。
岩手県大船渡市の南東部に位置し、変化に富んだリアス海岸の美しい風景に囲まれています。
もともとは吉浜村として独立していましたが、昭和31年に周辺の村々と合併して「三陸村」に、昭和42年には「三陸町」に改称。その後、平成13年に大船渡市と合併し、現在は「大船渡市三陸町吉浜」として知られています。
令和7年5月現在、吉浜の人口はおよそ1,027人。小さな地域ながら、豊かな自然とあたたかな人のつながりに恵まれています。
吉浜の魅力は、なんといっても風景の美しさ。
リアス海岸線が描く入り組んだ湾と、背後に広がる山々。春には山桜が、夏には海水浴や釣り人で賑わう吉浜海岸が、訪れる人を迎えてくれます。
海の向こうは、暖流と寒流が交わる漁場。マグロやサケなどの漁業資源が豊富で、漁業はこの地域にとって大切な産業のひとつです。
また、北里大学の水産研究施設や、三陸地震観測所、大気球観測所といった学術拠点もあり、自然科学の最前線と地域が共存するユニークな土地柄でもあります。
この地では、長い歴史の中で何度も大きな津波を経験し、そのたびに防災と共生の知恵を育んできました。
「津波てんでんこ」の教えは今も地域の記憶として受け継がれています。
さらに、国の重要無形民俗文化財に指定された伝統行事「スネカ」や、地域に根づいた郷土芸能、神社・仏閣など、吉浜にはこの土地ならではの文化も息づいています。
どこか懐かしく、ゆったりとした時間が流れる吉浜。
風景だけでなく、暮らしや人のあたたかさも、ここを訪れる大きな魅力です。
「観光地」という言葉には収まりきらない、静かな魅力を、ぜひ感じてみてください。